―豊橋水上ビルとまちなかの再生に向けてー

まちなかレンタルスペース「Farmers」が完成したのは2018年5月。約1年かけて独学DIYとセルフリノベーションで創り上げました。Farmersは愛知県豊橋市、豊橋駅のすぐ近くの「豊橋水上ビル」と呼ばれる建物郡の中の1棟。この「水上ビル」は市内を流れる牟呂用水の上に建つ「豊橋ビル」、「大豊ビル」、「大手ビル」の総称で、駅前大通りの南側をゆるく蛇行しながら東西に800Mほど建ち並びます。上空から見ると、その建物群はまるで人の背骨の形のようにも見えます。用水上に建つビルは全国的にも珍しく、長年まちなかの象徴として市民に親しまれてきました。

戦後、豊橋駅前の商店街として発達し、1980年頃までは買い物客で賑わっていましたが、建物の老朽化、後継者不足などの問題により近年はシャッターの閉まる店も多く、人通りも少なくなっているのが現状です。ビルは取り壊すことも費用がかかることと、牟呂用水の上にあるため、再度の建て替えは不可能と言われています。

Farmersの構想はふとした思いつきがきっかけでした。豊橋に移り住んで10年、仕事をしながら暮らしの中でこの街並みを眺めているうちに「人とまちのために役に立てる何かがしたい。」そう思うことから、「豊橋にしかない水上ビルを再生させる」 という夢となりました。それ以後は行動あるのみです。

 

―リノベーションの力ー

◯年前に自宅マンションのリノベーションをした経験もあり、「水上ビルと豊橋まちなかをリノベーションの力で再生させ、まちと人が活性化し、住む人がこのまちを自慢に思えるような素敵なまちにする。」と思えました。自分の足で水上ビル内の空き物件を1から探し、オーナー様と直接交渉を重ねる日々からスタートし、ようやく1棟を借りることが出来ました。本業は「sony」で医療機器の設計などをするエンジニアなので、リノベーション作業は土日などの休日で作業を進めていました。天井や内装を一度解体し、元々置かれていた家具類などを処分、壁面を塗装・・・。通りを歩く人や近所の人からは「本当に自分でやるのか?!」という奇異の目を受けつつも、友人の協力もあり、やっとの思いで完成したFarmersです。

豊橋のまちと人、水上ビルには可能性があります。
Farmersを通して、夢や目標を持って「やれば出来る。」ということを伝えていけたら嬉しいです。

 
木村和明    Farmers